焼肉や店主の主張 其の四十二

2021年11月の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)で、岸田首相が、石炭などを用いた火力発電の継続を表明したことにより、我国は、2度目の「化石賞」という名誉な賞を受賞していました。
1990年代の日本は、経済規模に対して、温室効果ガスの排出が少ないエネルギー効率先進国で、「原発安全神話」を妄信し、火力発電のゼロ、エミッションを世界に宣言するのですが、福島第一原発事故により計画は、破綻し脱炭素後進国に転落してしまい現在に至ります。
国際社会において、再生エネルギーの王様とまで言われるようになった太陽光ですが、日本は1993年にニューサンシャイン計画が発足して、以降積極的に国産太陽光発電システムの開発を進めてきました。
2003年には、助成金や補助金制度なども導入し、一時は、太陽光発電の導入量で世界一位になり、国内外問わず、太陽光パネルで高いシェアを獲得していましたが、中国メーカーの格安ソーラーパネルの台頭により、世界のシェア数トップ5は、中国が独占しています。
国際社会では、環境問題は、差別、貧困、人権問題などにも影響を及ぼす、極めて政治的な問題といった認識が年々強まっています。
利権に目敏い脱原発を叫ぶ日本の5人の首相経験者、小泉、鳩山、細川、菅、村山さん達の思惑が、太陽光パネルに国家予算を組ませる事だとしても、東京電力の原発事故で、「多くの子供達が、甲状腺がんに苦しんでいる」とする科学的知見に基づかない書簡をEUの執行機関欧州委員会に1月27日付で送っていた事は、許容範囲を越えています。
書簡には、EU内での原発反対を求める内容もあり、EU欧州委員会が、発電時に二酸化炭素を出さない原発(高温ガス炉)を地球温暖化対策に資するクリーンな投資先として、認定する方針を示した事に対し、高温ガス原子炉の安全性や将来性を無視した「原発推進は、未来を脅かす亡国の政策だ」と真逆の批判をしています。
新原発が、正式に認定されれば、日本の原発政策にも影響を与える可能性が、指摘されている事を5人の首相経験者達は、避けたかったのでしょうか。
2月2日の衆院予算委員会で、維新の会の足立議員の質問に岸田首相は、書簡について「福島県が、実施する県民健康調査で、甲状腺検査で見つかった甲状腺がんについては、福島県や国連などの専門家会議により、現時点では、放射線の影響とは考えにくいという趣旨の許価がなされている」と指摘し、「福島県の子供に放射線による健康被害が生じているという誤った情報を広め、いわれのない差別や偏見を助長することが、懸念されるものであり、適切ではない」と強調して、「引き続き科学的知見に基づく知識の国内外への発信を行い、放射線の健康影響に関する風評払拭に取り組んで行きたい」と答えています。
立憲民主党所属の現職国会議員である菅さんは、民間人の橋下さんを「ヒットラー」などとヘイトスピーチで物議をかもし、福島原発事故の危機管理が出来ない当時の首相をしていた人物です。
無能の烙印が似合うと言われている5人の首相経験者達は、原発が憎くても、科学的知見に基づかない主張は、日本国を貶める敵対行動そのもの国賊です。
立憲民主党は、菅さんを除籍処分にするのが妥当で、十八番の沈黙では、支持率を下げるだけかと要らぬ心配をしています。
今、世界で注目されている新原発ですが、我国日本は、2010年には、試運転を始めていて技術的にも先行していたのですが、2011年の福島原発事故により、10年の歳月が失われてしまいました。
高温ガス原発炉の燃料に用いられている4重被覆のセラミック燃料粒子は、極めて耐熱性が高く、1600℃と非常な高温でも破損せず、炉心を構成している黒鉛材料の熱容量が大きく、異常が起きても炉心の温度変化が、緩慢である事から、炉心で発生する熱は、原子炉の容器表面から放熱される事により自然に除去され、燃料が破損する事はなく、どんな場合でも炉心溶解や大量の放射能事故が起きる恐れのない極めて安全な原子炉といえるそうです。
軽水炉が、300℃で蒸気タービンによる発電効率が、30%に対し、高温ガス炉は1000℃以上でガスタービン発電方式が採用でき発電効率は、45%以上と高温の熱を使う事による熱の利用率も高く、発電単価は、現行軽水炉の約5.3円/kwhと比べて1円/kwh以上の低コスト化が可能になります。
2019年の試運転で、950℃の高温ヘリウムガスで1時間当たり30リットルの水素を150時間連続製造できたそうで「大量製造された水素を製鉄にも使える」と期待され、トヨタ社の水素自動車もこの新原子炉を見越した開発だったと推察されます。
2004年には、「高温工学試験研究炉(HTTR)」は、世界で初めて950℃の熱の取り出しに成功しました。
高温ガスの利用で、発電や水素製造に海水の淡水化などを可能にし、CO2削減効果もある事から「カーボンニュートラル」実現への貢献が期待されています。
高温ガス原発炉は、世界中で導入が検討されていますが、稼働しているのは、日本と中国のみです。
原発先進国である欧米が、新原発で遅れをとっているのに日中共同開発をした訳でもない中国の新原発の稼働には、疑問が浮かぶのは私だけでしょうか。
確かに経済的な規模は、今や我国の3倍になっていて、防衛費が名目で5倍に購買力評価は、16倍になっています。
中国が掲げる軍民融合戦略に米国国務省は、「国際的な科学技術のコラボレーションと公正な国際取引慣行を支える信頼性、透明性、相互主義、共有価値を脅かす要素となる」と述べていて、「中国共産党は、自国の軍事目的を推奨する為に世界の市民、研究者、学者、民間産業の知的財産、主要研究、技術的進歩を秘密裏かつ非透過的に取得している」と続けています。
中国共産党が、狙っているのは、量子コンピューティング、ビッグデーター、半導体、5G、高度な原子力技術、航空宇宙技術、人工知能といった主要技術で、国務省の説明によるとこうした技術の多くは、軍事と民間の両方で応用できる性質を有していて、中国は、明らかにこうした技術の活用を追求している。
更に問題となるのは、主要技術を開発、入手するために強制的且つ違法な手段を利用する事で、これには、民間産業への投資、人材採用プログラム、学界や研究機関の協力を軍事的利益がもたらされるように誘導する策略、強制的な技術移転、情報収集と情報窃盗が含まれています。
中国共産党は、世界の研究企業の開放性を巧みに利用した中国国家留学基金管理委員会などの機関を通じて、学術奨学金を受給した中国人留学生は、海外での研究内容を中国外交官に報告する事が義務付けられていると、米国務省は述べています。
日本でも暫く経済安全保障が立ち上がりましたが、軍民融合戦略を採る中国の研究機関と協力関係を結ぶ日本学術会議は、中国共産党の手先のように「反権力が、正義で日本の安全保障には、協力しない」と日本国の為の役割を放棄しています。
防衛費の5兆円に対し、4兆円を使う日本学術会議の祖国を持たない帰属意識は、権威だけの人達を放置し続ける事は、亡国に繋がる日本史に汚点を残す政治的重大案件です。
早急に、真の科学者だけの組織にする為の法改正が求められています。
又、最先端の民間による民生技師と国立研究所や大学など超一流の才能と実力をどう安全保障に活かすかという仕組みが無いのは何故なのでしょうか。
米国の20兆円の研究予算に対し、日本の2千億円では、桁が違い過ぎて、国力の差に繋がってしまいます。
産業保護政策から最先端技術国を目指す政策と、中国が、レアアースなどを規制しても半導体生産体制が揺るがないサプライチェーン(一連の生産流通のプロセス)強靱化も併せてお願いします。
最後になりましたが、今月2月11日は、戦前は、紀元節という祝日でした。
昭和41年(1966年)に我国が、万世一系の天皇を頂点にした統治国家だった歴史を否定させたい共産思想の当時の日本社会党に配慮という妥協の産物として、「の」を挿入した「建国記念の日」が制定されたのでした。
今年で皇紀2682年にあたる日本の建国記念日は、初代神武天皇の「即位日」が、太陽暦に直すと紀元前660年2月11日になる事から明治6年(1873年)に制定されましたが、終戦直後にGHQによって廃止されます。
古来から日本の暦(こよみ)は、十干十二支で表していて、60(10×12÷2)が、一つの周期になっていて、60歳を「還暦」と称するのは60年という周期が一度巡る事で「暦が還る」事です。
そして、還暦の人に真っ赤なちゃんちゃんこを贈るのは、「赤子に戻って、もう一度人生を生まれ直す」からだと言われています。
世界各国には、その国の誕生日があり、米国の独立記念日や日本の統治から離脱日の、韓国の光復節があります。世界各国の若者は、我国という言葉で国を背負う気概を見せている事と比較して、祖国意識が気薄な日本の若者は、国際社会において、我社と使う異色さは、哀しい事です。
日本人としての誇りを取り戻す為にも紀元節の復活が強く望まれます。
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