令和四年、新年が始まりました。 謹んで、新年の御挨拶申し上げます。 コロナ禍に苦しんだ2年でしたが、漸く重症化リスクが下がったオミクロン株に置き換わり、光明が見え始めている様です。 コロナ感染症に目が行きがちですが、世界では、ロシアや中国による侵略戦争が、懸念されています。 昨年、12月3日にワシントンポストの電子版で、「ロシアが大規模なウクライナ侵攻を計画している。」と報じて、最大17万5千人を動員した、多正面作戦になる見通しと指摘しています。 2014年のウクライナ危機が起きた背景は、ソ連崩壊後に独立国になったウクライナは、親ロシア国からEUに加盟する事を望む様になり、加盟国候補になる正式な手順の一歩として、EUと連合協定を結ぼうとします。 ロシアにとって、クルミア半島は、黒海から地中海に出る為の戦略上の極めて重要な要衝である事から、住民投票でロシア帰属が選ばれたと云う形を採り、クルミア半島を併合した事で、起きた危機でした。 ウクライナは、自国の安全保障の為に、北大西洋条約機構(NATO)に入りたい、ロシアは、それを阻止したいと云う構図になっています。 ロシアと国境を接するウクライナ東部では、内戦が続き、危機が続いているのですが、EU加盟国の候補国になる為の第一歩の連合協定は、結ばれました。 世界の趨勢は、自由民主主義の流れに2014年に製作されたウクライナ軍の広報ビデオは、「戦争の為に生まれた人は、一人もいない。しかし、我々は、皆、自由を守る為にここにいる。」と結ばれていて、「愛する人を守る為」でも「祖国を守る為」でもない「自由を守る為」と民主主義を装った専制国との紛争を自由民主主義国の一員として、戦っていると西側諸国に訴えています。 ロシアのプーチンさんは、米国にウクライナにNATO軍を派遣いない事やNATOに加盟させない等の安全保障を要求していたのですが、2021年1月にバイデン新米大統領が、ロシアのサイバー攻撃を非難して、プーチンさんを「殺人者」と呼ぶなど米露関係が険悪化し、4月には、ロシア軍が国境付近に集結、緊張が高まったのですが、揺さぶりだけに収まっていました。 しかし、9月上旬にウクライナのゼレンスキー大統領が、ホワイトハウスを訪問した事により、ロシアにとっては、NATO加盟問題の最大級の警戒事項となり、今回の危機につながる要因の一つになっています。 只、バイデンさんは、現実主義らしく、ウクライナのNATO加盟には踏み込まなかったそうで、ウクライナ等よりも西欧の大国パートナーを優先する様に、建設中だったロシアからドイツにバルト海底を通し、直接つなぐガスパイプライン事業者への経済制裁を5月に解除して、ロシアとの関係改善を試みている様です。 2014年のクルミア併合の時も、米国、NATOは、軍事介入しなかった事は、NATOの防衛線がロシアと接しないウクライナという緩衝国が在った方が良いと云う考え方が、EU首脳レベルに存在すると推察されてます。 ロシアのクルミア半島の併合は、黒海から地中海へ17世紀のピュートル大帝以来の地政学的な国益の問題で、ロシアにとっての重大な領土問題である事を認識しなければ対応を誤ってしまいます。 バイデン米政権は、アフガニスタンから長年の重荷を下ろし、「民主主義サミット」を主宰して、中露を批判していますが、欧州では、これは、対中国を意識したものと見ています。 ロシアは、西で躓くと東に目を向ける傾向があり、中露関係、日中関係も絡む日本海に向う可能性から日本政府は、難しい舵取りが予想されます。 新年早々、産経新聞は、中国軍機の西太平洋への進出が、活発化していた2019年2月に台湾と当局が、中国軍機の飛行情報を即時に交換する体制の構築を日本政府に要請して来た事に、日本側が、事実上拒否していたと報じています。 台湾当局が、日本に公式の防衛協力を要請していた事が、明らかになるのは初めてで、日本政府は、その後、独自の態勢整備を進めていますが、「台湾有事」の可能性が、指摘される中、台湾との協力の選択肢を排除する事で、日本の安全確保に影響を及ぼす恐れを払拭できません。 日本の対台湾窓口機関の日本台湾交通会合台北事務所を通じ、日本政府に要請が出されていた事を、3年の歳月が経った新年早々の報道は、「台湾有事」と「ウクライナ有事」が同時に起こりうる可能性を示唆している事に繋がり、日本国は、対岸の火事ではない、大火に備える必要に迫られている警笛の報道だったのでしょうか。 日本国内には、北海道から沖縄まで、全国各地に130ヵ所の米軍基地があり、81ヵ所が米軍専用基地で、他は、自衛隊と共用しています。 左派野党や何処の市民団体か分からない人達に、中国の香港国家安全維持法(国家法)を使った人権弾圧に声を上げない日本のエセ人権団体は、日本を戦争が出来る国にしては、いけないと、安全保障政策に反対していますが、日本国民を守らず、侵略者に従えとでも云うのでしょうか。 主権国家として、自国民を守る事は、当たり前で世界同時有事が起きたら米軍は、対応しきれないと予測されている事からも、自国の軍事力に縛りを掛ける事は、愚かな事です。 有事法制を整えて、自衛隊が出来ない事を決め、国民を守れる国作りを岸田政権にお願いします。 又、夏の参議院選を睨んだ慎重なコロナ・オミクロン株対策ではなく、欧米の様に感染者が、1日に30万人に対しても濃厚接触者のワクチン接種者は、隔離しない経済の活性化に軸足を移している様に日本国も、経済を疲弊させない対策を採って下さい。 東京の小池知事には、都営住宅の抽選倍率が1000倍以上とコロナ禍で生活に苦しむ高齢者や子供を抱えたシングルマザーの低所得者の住宅事情が、非常に厳しい状態にある事を知っていただき、建設業界も潤う都営住宅の大量建設をお願いします。 民営を圧迫するとの指摘は、少数の資産家や不動産業界の既得権益を保護する事で、選挙で大票田になる大多数の庶民に支持される都営住宅の建設は、戦後の清算の意味もあり、時代の要求なのではないでしょうか。 都営住宅に住めるメリットは、家賃に掛かる費用が、給料の三分の一以下に収まり、更新料も掛からない事から、住宅購入の為の準備期間にしたり、高い賃料を払っていた分を自己の心の豊かさの為に使う事により、経済も活性化するのではないでしょうか。 都議会でも、検討して頂きたい要望です。 貧困者を切り捨てない政治をお願いして終わります。 |
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