焼肉や店主の主張 其の十五

十月二十二日に「即位礼正殿の儀」もつつがなく終わり、国内外に即位を宣明されました。
外国賓客や三権の長に各界代表者ら約2000人が招待され、皇室は、お祝いムード一色だったそうで、国民の一人として、皇位が連綿と継承された事を誇りに思います。
都内では、雨が降っていましたが、儀式が始まる頃には雨もやみ、晴れ間が広がり、即位を天が祝うかの様に皇居の上に虹がかかり「エンペラーウェイザー」と言うそうですが、劇的な忘れられない歴史の1ページを飾る一日になりました。
「即位礼正殿の儀」には、共産党は欠席したのですが、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」で、昭和天皇陛下の名誉を棄損し、天皇制を否定する作品と呼べないものの公開を認めた、愛知県知事の大村なる人物が、平然と参列していた事には、只呆れるばかりで、戦後教育の汚点をみるようです。
多くの日本人にとって天皇陛下の存在は、自分の心を救ってくれる「最後の人」であり、この世がどんなに苦しくても、最後は天皇が救ってくださるという想いで、日本人は歴史を歩んできました。
日本の天皇と皇室は、神武天皇以来、126代、2679年続いている「万世一系」の天皇と皇室が、日本国の要になっているからこそ日本の伝統と文化が、脈々と受け継がれてきています。
皇室祭祀に誠心誠意取り組んでいる今上(きんじょう)天皇陛下は、国の公的秩序の頂点に位置する、最も高い立場に在る事から、常に自身より上位の存在を自覚し、驕り(おごり)、弛みないへりくだった清らかな心の精神をお持ちで、「即位礼正殿の儀」で述べられた「歴代の天皇のなさりようを心にとどめ」とは、自らを「民の父母」と位置づける事を覚悟された事を意味します。
親が子供を愛おしく思い、慈しむ、自分の存在に替えてでも守りたいと思う、そのような心情をお持ちになった存在で、「国民に思い、国民のために祈るとともに、国民に常に寄り添い人々と共に喜び、共に悲しむ」と述べられています。
上皇后様が、天皇陛下が国民の為に祈って下さっているその内実は、「絶えずご自身の在り方を顧みられつつ、国民の叡智(えいち)がよき判断を下し、国民の意志がよき事を志向するよう祈り続けていらっしゃる事が、皇室存在の意義、役割を示しているのではないかと考えます。」と述べています。
天皇陛下を語るエピソードで、昭和五十年(1975年)九月に昭和天皇、皇后両陛下が戦後初めて、米国を公式訪問されました。
当時の米国民感情は、決して良好とは云えなかったのですが、フォード大統領夫妻が主催したホワイトハウスでの歓迎晩餐会で、天皇陛下は、占領期の約6年間で、米国からの経済援助の総額が約18億ドル(6480億円)に上り、この援助がなければ日本の復興は考えられなかった事から、感謝の意を述べられました。
昭和天皇のお言葉に米国民は、いたく感動し、当時のニュース・タイムズ紙は、社説の中で「30年前の仇敵、勝者と敗者は、今日、政治、経済のパートナーとなった」と評し、戦争という悲惨な過去を超越し、まさに天皇陛下の大御心に米国が、包まれた事を象徴する報道がありました。
皇室外交が、大きく貢献した事例で、日米関係の信頼が築かれ、今日の日米安保に繋がります。
この様に皇室外交が、日本の地位向上に貢献しているのですが、日本国民の安寧を祈る天皇陛下の本来皇室祭祀を賄う内廷費が、平成八年(1996年)以来、二十年以上も同額のまま据え置かれている事を知らされずにいた事は、如何なものなのでしょうか。
この様な環境に置かれても、富を望まず、歴代天皇の様に質素倹約を旨とする天皇陛下を頂くことに、日本国民の一人として大変誇りに思います。
偽政者の権力行為のそれではない、政治家に出来ない高次元での統治の「民の父母」であろうと覚悟を決められた今上天皇陛下の「天皇政治」が本格的に始まります。
日本各地に根付く伝統文化を継承し、大切にい育む事が、日本人の心を豊かにします。
世界に誇れる歴史ある天皇家の日本国、家族の一員として、共に歩んで生きたいものです。
即位礼で、世界の平和を願うと陛下が、述べられていましたが、残念な事に十月七日に日本海で、排他的経済水域(EEZ)内にある大和堆(やまとたい)周辺の好漁場では、水産庁の取締船に北朝鮮の違法操業する大型漁船が、故意に衝突してきて、漁船の方が沈没した事件が起きていました。
漁船の乗組員を救助し、事情徴収しないまま別の北朝鮮漁船に引き渡した対応に、与野党から批判が出ているのですが、法整備が万全でない状態で、取締船に乗る漁業監督官には、捜査逮捕権はあるのですが、武装や武器の携行が認められていない丸腰で、防刃性能がある救命胴衣だけで対応しなければならない過酷な任務で、もし撃たれたら即死だそうです。
水産庁の取締船の任務は、違法操業する漁船の排除だけでなく、違法操業をもくろむ外国船が、高性能レーダーで察知している事から、相手レーダーに船影をEEZ境界を往復して、見せるのが最大の任務だそうですが、国交がない北朝鮮の漁船は、堂々と越境し、違法操業を繰り返しています。
八月には、軍所属とみられる高速艇が、小銃を向ける危険な事案も発生しています。
排他的経済水域(EEZ)というのは、公海(自由な海)であり、国際法上、主権が及ぶのは、領域(領土・領空・領海)に限られていて、接続水域やEEZというのは、海洋法に関する国際連合条約(国連海洋法条約)によって、例外的に沿岸国の一部の権利のみが、保障されている海域を指します。
公海上で衝突事故が起きた今回の場合、海洋法条約では、北朝鮮漁船乗組員に対し、司法権を行使できるのは、北朝鮮国家にあるという事になっています。
EEZ漁業法の適用が考えられるのですが、国連海洋法条約を批准しておらず、日本のEEZを認めていないし、国交もなく漁業協定も当然結ばれていません。
今回の事案は、北朝鮮魚漁船が水産庁の船に故意に体当たりをしてきて、沈没する映像が記録されているにも拘らず、司法手続きを費用対効果だけ考えて、その場で無罪放免するのでは、治安が保たれないのではないのでしょうか。
現場で無罪放免した事は、北朝鮮に感謝などされず、侮られるだけです。
日本のEEZ内で北朝鮮の公船が、自国の領域であると主張しながら、小銃で威嚇するような国で、何より北朝鮮は、日本国民を何百人もさらったままの国であることです。
ロシアに出来るものが、日本では出来ない法律がある為、警告と放水しか出来ない国のまま、「遺憾砲」を発するだけで、日本の経済権益を守れるのでしょうか。
国際法を守らない無法者国家には、毅然と立ち向かうロシアの様な法整備が必要です。
日本のマスコミは、安全保障が脅かされている事実を報道しようとしない姿勢は、反社会派勢力と言っても過言ではないと思います。
21世紀の共産革命を目指す韓国ムン政権と歩調を合わせたい左翼政党に日本国民感情が、不利に働く事は伏せて置きたいので、平和であると報道しないのでしょうか。
尖閣諸島海域同様、泣きを見ているのは、日本の漁民達です。
一日も早い法整備が、望まれます。
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